ヘブライ語の「知識」を意味する語を、先史時代のアフロ・アジア祖語の語根から出発し、Akkadian、Aramaic、Egyptian などの迂回路を経て、最終的に Nag Hammadi コデックスに至るまで追跡する言語学的サファリ。
グノーシス主義 - 研究記事
「蛇としてのキリスト――グノーシス派および二元論的伝統」
イエスをエデンの蛇と同一視した、知られているすべてのキリスト教グノーシス派の潮流を網羅的に概観し、一次資料の抜粋を拡充して収録した研究。
サンサーラ vs デミウルゴス
宇宙を拘禁的構造として捉えるグノーシス的世界観と、輪廻の終わりなき輪としてのサンサーラというインド的概念との、簡潔でありながら厳密な比較。
光としての毒、聖餐的トキシコンと宇宙的ヴィノム:三つの蛇的トロープの解体的読解
キリスト=蛇を薬理学的観点から語るマニ教、オフィテ派、ナアッセネ派の諸テクストの精読。
蛇なるキリスト伝承における「毒」のモチーフ
グノーシス派の著者たちは、キリストの蛇について、それを文字通り「有毒なもの」として、あるいは「解毒剤」として語ることがあるのか。一次資料ごとの検証。